雨の手前、立ちすくむあなたを見ました。ため息をひとつ。リハーサルは四バンド目に差し掛かっていて、扉のむこうから、音が漏れてきていました。近くにいた金髪のドラムのお兄さんは、腕立て伏せをしながら言います。「〇〇さんがいるのに、雨なんて珍しいで…
午前10時20分。好きな人の家の近くのスーパーの前を歩く。背中にはギター、手には、3分の1程残った缶ビール。手短な溝を見つけて、ビールを流す。四時間前に開けられたそれに、炭酸っぽさは残っていなかった。昼前の刺すような日差しを反射して、きらきら…
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