one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

白いニット

雪が降った日、朝起きるともう朝じゃなくて。

雪は溶けていたし、弟たちは学校へ行った後、

静かな家で、私は一人、十二時過ぎの時計を見た。

夢うつつのどこかで、

好きな人の、「もう、雪も見たし、春でいいよね」

って声が聞こえた気がした。

メールをしたのか、電話したのか、

私の夢なのかよく分かりません。


バイトがあるので、ユニフォームにパーカーをはおり、

1階へ降りました。

ヨーグルトを飲みます。

眠かったので、一杯飲むのに三十分かかりました。

遅刻寸前です。

身支度もすませると、足早に家を出ました。


バイト先で、可愛いマグカップが売ってあったので、

休憩中に一つ買いました。


家に帰ると、マグカップで緑茶をのみながら、

たい焼きを食べました。

おいしいものが食べたくなるし、

眠たくなるし、老いることはとても怖い。

人間は面倒だ。

人間やめて、魔界の人になったらしい、

ギターのお兄さんは、

ご飯よりギター優先させるらしいので、

細いとてもとても細い。

でも魔界の人、

LINEの返信遅いって友だちに言われたらしくて、

それからとても返信が早くなった。

すごく律儀だし人間っぽいと思って少し面白い。

いつも半日とか、二日かけてぽつりぽつり話していたけど、

この間、五分で返事が来た。

多分最短、すごい。

電話だといつも繋がるの分かってるから、

別にそんなに早くなくてもいいけれど。

ゆっくりも好きだ。

話がぽんぽん決まると、目が回りそうになる。

予定立てやすくはあるのだけど。

魔界の人は、返信速度上がったみたい。


人間界の私はどうなるんだろう。

返信速度は遅くなるばかりだし、

最近仕事しながら悲しくて吐きそうになる。


とりあえず、明日はニットを買いに行こう。

白くてふわふわで首まであったかいやつ。

寒いから手袋も欲しいけれど、

多分三日くらいでなくしてしまって、

きっと悲しくなるから買わない。

さて、寝なければ。

マイスリーレキソタン食べて寝る。

ふんわり寝たい。

強制終了みたいな終わり方は怖い。


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