one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

季節はずれ

バイトが終わって、家に帰ります。
私の名前を読み間違えていたお兄さんは、
今日も明るくて、面白いことをしていました。
青い透明の四角でサングラスだそうです。
世界が青っぽくなる。
パンの袋、爆発させたり、した。
びっくりしてしまった。

家に帰った私は、しばらく眠って、
起きてゼリーを食べました。
でも、何だかゼリーの容器が空っぽになっただけ。
みかんが甘ったるい。

何にも満たされなくて、
夜中に一人ぼっちを見つけました。
もう一人、一人で寂しい人がいたなら、
寂しくなくなるのに、
今日はみんな楽しそうにしていて。
もうすぐ終電の電車の音が聞こえました。
私も乗せて。
どこへ連れて行って欲しい。
あの日の好きな人みたいに、
特別素敵な場所じゃなくてもいいから。
真っ逆さまに、公園のすべり台登る階段から落ちる。
ブランコが、私を受け止めてくれないから。
揺れるパンダとうさぎの置物、
私についてきてくれそうだったから。

夕方、なんとなく人恋しくて、
好きな人に送ったリプライ、何の返信もなくて、
忙しいのでしょうか。きっとそう。
冬になるまでに、
私はどうなっているのかすら、予想できない。
誰かに安心させて欲しいって気持ちだけで、
それじゃ駄目なんです。

そう言えば蝉、今日は一匹だけ泣いていました。
こんな、仲間がもうみんな死んでしまった季節に、
心細くて仕方ないと思います。
可哀想だと思いました。
何も知らないけど、勝手に、そう思いました。

そういえば、
バイトの面接、記憶があやふやですが、
どうやら受かったみたいでした。
携帯のカレンダーに用事が増えています。
設定でアラーム追加しておきました。