one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

それから

サヨナラができない。

引越しを決めても、優しく正しい人達に褒められても。

いちばん駄目だった頃の私を、

毛布でくるんで、綺麗なことろへ連れ出してくれた人だから。

その人の目的が、とても冷たくても。

手が暖かいと教えてくれたのはその人だったの。


ねぇ、もうあと2週間もすればここにいないの。

会えなくなってしまう。


先輩のライブへ行くと、返事をした。

きっと私は、泣いてしまうだろうなと知ってしまった。


人と関われない時期というのが一定して存在して、

それでも外の人々は忙しくしているから、

そんなうちに、忘れられてしまうきがして怖かった。


Vivienne Westwoodのピアスをつけて、

夜道を歩き、泣きながら歌って、

好きな人とキスをした。


家具を買うお金なんて全くないので、

空っぽの部屋で途方に暮れる気がするけれど。


毎日は進むし、君は私のことを忘れるのだろうな。


サヨナラ、僕もどうにかやるさ。