one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

セーターと桜

セーターを着て、ホットコーヒーを飲んで、
電車に乗りこんで気がついた。

車窓には桜が映り込み、揺られる人は皆、一様に衣替えを済ませていた。

毎年の事だけれど、人一倍寒がりな私は衣替えが遅れる。
ふとした時に気がつくと、それがひどく恥ずかし事のように思えてならない。
今日は、このまま早退してしまおうかと思った。
それでも、有給の申請を提出する面倒は手に負えないような気がしたので、会社へ向かった。

携帯の天気予報は、24°を表示している。
好きな人からは、花粉症が辛いという内容のメッセージがきていた。

私は休憩時間中に、適当なサイトから4万円ほど春服を注文した。
今年着ていた冬服は、多分全部捨ててしまう。
暖かくなるにつれ食欲が落ち、
サイズが合わなくなってしまっている。

夏になればかき氷に蹲るのだろうか。