one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

幸福論

夕日が刺す部屋で、
私は君を待っていて。
少しだけ暑くて、窓を開けてみる。
風が吹いて、しばらくすると、
日が落ち込んでいくので寒くなる。
そのまま肌寒いような空気に微睡む。
水滴沢山つけたペットボトルからお茶を飲んで、それからパタリと倒れて眠る。
起きたら君が帰ってきていて、
夕飯作り忘れたことを謝りながら、
二人で川辺の道をコンビニまで散歩する。
りりりとか、ちちちち、みたいな虫の鳴き声すら聞こえないくらい笑いながら。
コンビニに入ってアイスとかお菓子とか、
ご飯にならないようなものと、お酒ばかり買って、ああ、大人になれないねって言う。
馬鹿みたいな金額の会計を済ませて外に出て、タバコを買い忘れたと慌てて戻る君を、
携帯いじりながら待っている。
部屋に戻って適当に買ってきたものを食べながら、
何となく乾杯してお酒を飲んだり、ギターを弾いたりする。
きっと眠るのは太陽が登った頃になる。