one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

薄まりゆくもの

最近、過去最大級の人数で、

ラーメンを食べに行った。

六人。

今までどれだけ閉鎖的だったか思い知る。


その日はとても楽しかった。

人見知りを克服できて、良かった。

ペンタトニックスケールとか、

教えてもらった。

とても便利なものらしいので、

いつか使いこなせる日を想像してわくわくした。

他にも、みんなでクイズをしたり、

いつの時代のhydeが素敵か話したりした。

気づけば、朝の四時になっていた。

それでも、もう少しだけと話は続き、

解散して家に着いたのは五時半を過ぎた頃。

うっすらと視界が青かった。

この時間が好きだ。

誰かといて、楽しかった夜のあとも、

一人で眠剤が効かず眠れなかった夜のあとも、

まるで同じ自分だと気づく。


お兄さんは、圧力だと思ってもいいよと言った。

でも、そうじゃない事を、私は分かっている。

私の為に、敢えて強い言い方をして、

強制力を感じさせようとしていることも。

きちんと受け止めたいと思った。

騙されたと思って信じてみて、そうも言われた。

でも、騙そうとなんてしていないの、

分かりすぎるくらいだから、

信じて変わりたいと思った。


そう思うと、今まで必死に縋り付いてきたものと、

自然な距離が取れるようになった。

そうすると、全体が見えてた。


髪も切った。

傷んでいたから。

髪を伸ばすことを優先して、

傷んでいる髪から目を逸らすのはやめた。

傷んだ髪を抱えていてもどうしようもない、

綺麗に伸ばせないのなら、

それに価値なんてない。

過程を大事にしすぎて、結果から逃げては、

どうあれば良いのか見えないまま。


髪を切ると、大分幼く見えた。

等身大の自分を、見たような気がした。


自分を卑下して、貶めて、

他人から攻撃される危険を回避して、

誰でもない自分が私を傷つけていた。

他人に呆れられて、許してもらおうなんて、

甘えなんだと知った。

そしてそれは、甘えであるにもかかわらず、

自分すら甘やかしきれない子供だましだった。


私は変わりたい。