one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

声出して、

ライブ二日前、

スタジオ終わって待合室みたいなところ。

ふわりとした金髪の元ボーカル、

現在ベースのお兄さんに遭遇。

話し方はいつも通りとても丁寧。

抱えてきたベースを取り出して弾き始める。

「明後日、楽しみだね」と言われる。

明後日なんだと、実感の沸かない状態で、

「はいっ、よろしくお願いします!」と返事をする。

途中でドラム叩いてくれいる高校生さんに、

「ギター貸してもらえますか?」と聞かれたので渡した。

それから、ベースのお兄さんの所にも、

ギターは渡っていく。

私のギター、星のストラップに、

セレクター水玉のテープで止めてるから、

工事現場で働いているお兄さんの大きな体には、

なんだかとても不釣り合いだった。

でも、ギター自体は、

「女の子が持つギターじゃない!」

って言われるくらいずっしり重たい。

ギターを持つお兄さんを見て、

みんなで笑ってたら、

「どうせなら声出して笑え!」って言われた。

声出して、笑う。

とても楽しい空間。