one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

石を投げたら魚が寝た話

夜、一人で歩いた。
初めはコンビニまで行くつもりだったのだけれど、
通り過ぎて、大きな橋の下まできた。
小学六年生の頃と、二ヵ月前の記憶が、
入り交じって、あちこちに転がっていた。
私はなんだか気だるくて、
散らばる記憶をささっと避けて、
適当なところに座った。

ここから、少し前に歩けば川。
きっと冷たくて、落ちたら死んでしまう。
その川に、そのへんの石を投げ入れてみる。
しばらくそうして遊んでいたけれど、
腕が疲れてしまったのでやめる。

携帯をとろうとポケットを探ると、
ハルシオンが一緒に入ってた。
寝る前に飲んだ時のかな。
さっきの石みたいにハルシオンも投げてみる。
軽いし、そんなに飛ばなかったかもしれない。
暗いし、音も聞こえなかった。

もしも、川の中に入っていたら、
間違えて食べた魚は寝てしまうのかなとか考えた。
それとも、川の水に溶けてしまうのが早いのかな。
そうしたら、この川の魚たちは、
みんな少しずつ眠たくなるのだろうか。
もうすぐ朝なのに、ごめんねと思いながら、
また適当に歩く。
そもそも、魚って睡眠をとるのか疑問。

コンビニまで戻って、
カロリーメイトとポカリを買った。
店員さんに、
大塚製薬大好きな奴とか思われてたらどうしよう。
明日の昼ごはんはこれでいいや。
朝は寝て過ごすので、朝ごはんはやめておいた。
買っても寝てたら食べられないしね。

カロリーメイトっていつもチョコだったけれど、
フルーツにはまっていたという話を聞いたので、
おいしいのか半信半疑でフルーツ買った。
明日食べる。
おいしいだろうか。