one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

立ち止まる、動けない

日付が変わってしばらくした頃、

好きな人にラーメン行こうこと誘われたので行く。

まだ開いてるお店なんて少ないので探す。

高速のパーキングエリアのラーメン屋さん。

24時間営業だった。

コンビニかよと思う、すごい。

二人でサービスエリアの下の駐車場に車止めて、

口々に「寒い、寒い」と言いながら歩く。

夜中だったので真っ暗で、

好きな人がライトを照らしながら前を歩く。

すぐ横の上を、高速の車がビュンビュン走っている。

光の残像眺めていたら少し遅れる。

そして、動けなくなった。

足元が見えない、怖い。

好きな人の姿も、ぼんやりとしか分からない、無理だ。

動けなくなって立ち止まった私に気づいた好きな人は、

「どーしたのー?」って言いながら戻ってきて、

ライトを当ててくれた。

「なんか怖くなってしまって…笑」

なんとかもう一度歩き出す。

本当に寒くて、話す声が震えそうになる。

ガソリンスタンドとタバコの話とか聞きながら歩く。

結局十分くらいで着いた。


お店の中は暖かくて、ほっとした。

好きな人は豚骨豚丼セット、

私は好きな人におまかせして、醤油ラーメンにした。

夜中の一時過ぎ。

セットメニューを私の半分の時間で食べていて、

少しだけビックリした。

私も早く食べようとしたら、

「ゆっくりでいいよー」って言われた。

お腹いっぱいになって目が覚めたらしい好きな人と、

今さらながら、「おはようございます」って言いました。


帰りがけにお土産屋さんでお菓子を二つ買いました。

北海道と、博多のやつ。

地域性がなさすぎて笑いました。


また外に出ると、寒い、寒いって言いながら歩きます。

早く春になればいいけれど、

まだ雪を見たいからねとか、そんな話をしました。

こんなふうに、ずっと一緒にいたいのになって、

思いました。