one room

忘れたくないことと、忘れてしまったことについて

七時間五千円

めずらしく早起きしてしまいました。

眠ったのが三時なので、

あるいはいつもの中途覚醒かもしれなかったのですが。


バイトに行くまで、あと五時間もありました。

暇なので、適当にコードの練習しながら、

ギターを弾いて遊んでいました。

早朝の空気が冷たかったので、

ベットの上で毛布にくるまったまま弾きます。

一時間過ぎた頃、

ギターの弦が切れてしまいました。

ぷつりと切れました。


それを見て、ある日突然明日仕事に行くのが嫌で、

嫌で嫌で嫌で仕方なくて、

あげくその日にいきなり自殺未遂、

みたいなことをした日の自分を思い出しました。

弦の切れ方は、本当にそんな感じでした。


弦が切れてしまったのは、

交換用の弦を、この間、

買ってしまったからかな、と思いました。

代わりのものを用意してしまったから。

切れてしまうまで、買わなければよかったと、

今さらながら後悔します。


後悔しながら、ギターのお兄さんに、

弦が切れてしまいましたと、LINEします。

そして、バイトへ向かいました。


可もなく不可もない七時間を過ごして、

五千円くらい稼ぎます。

帰りには、すっかり暗くなっていました。

夜道をシュークリーム食べながら帰ります。

バイト先のシュークリームは美味しくて大好きです。

自転車漕いで、シュークリーム食べながら、

人がいないので適当な歌を歌いながら帰ります。

もし誰かとすれ違っても、

真っ暗で顔なんて見えないのできっと大丈夫です。